商標登録証イメージ画像


起業する時に、将来の資産づくりの一つ、差別化の一つとしてブランド名や商品名などを商標登録する手があります。
特許や実用新案、意匠、商標登録などは先願主義です。先に申請出願して登録された者に専属的に使用する権利が与えられるというものです。

最近では商標だけを登録して(実際のその商標で商品を製造するとかビジネスを展開するといったことはせずに)その使用料を狙いとするようなビジネスをされている方もいらっしゃいます。PPAPでも話題になったりしました。そういうリスクを考えるなら資産として商品やブランド名などを商標登録しておくのもありだと思います。

この商標登録については専門家である弁理士に依頼する方法もありますが、外注ですからそれなりに費用が発生します。起業時の設立登記と同様に、この商標登録出願から登録までの一連の手続きを自分でやる方法があります。
最大のメリットは最低限の費用で済んでしまう、ということです。それと実際に出願手続き等をすることで仕組みなどをきっちりと理解することもできますし、それを他の人に教えるということすらできてしまいます。

商標登録の手続きには2段階あります。
【1】出願=申請 ・・・これに対して審査あり。OKとなったら、【2】登録(登録料納付)という流れです。

商標登録(出願から登録まで)の流れ

一般的には、出願 ⇒ (審査) ⇒ 登録査定(OKの返事) ⇒ 登録料納付 という流れになります。
ここでは実際にどういった商品やブランドを、どの「区分」に出願・登録するかということは別機会にしたいと思います。(専門的には、指定商品・指定役務、商品及び役務の区分という内容についての話です。別の機会に触れる予定です)

まずは出願時に必要な書類からです。

商標登録の出願・・・A4サイズの出願申請書類1枚でOK

ズバリ、ワード等で作成すれば何の問題もありません。もちろん手書きでも大丈夫ですが、ワープロソフトで作成しておくことをお薦めします。第2、第3の商標を出願する時にすぐ応用して(最初の原稿をテンプレートにすればいいだけ)の書類作成ができるからです。

下図のような書類を提出するだけです。
商標登録出願書類イメージ画像



⇒ 商標登録出願書類サンプル(ワードファイル)docx  旧ファイル doc

郵便局にいって特許印紙を購入してください。たぶん1万円、1,000円×2枚という組み合わせでくださると思います。出願書類のいちばん上の方に左から1万円、1,000円、1,000円と3枚キレイに並べて貼ってください。スキマなしで隣り合わせになる感じで構いません。

※注意点:小さな郵便局だと特許印紙自体を置いていない可能性もあります。大きな郵便局から取り寄せる形の小さい郵便局の場合はその日のうちに購入・取得ということが難しい場合がありますので、事前に電話なりで確認されておくことをお薦めします。

出願費用(特許印紙代)は、出願する商品や役務の区分数によって違ってきますが、1区分なら12,000円です。あとは紙代とインク代だけです。
弁理士などの専門家依頼するよりはずっとお手軽で安上がりです。手続き自体も難しくありません。簡単です。

送付先の住所はこちら・・・特許庁長官へ送ります

送付する時には、速達でなくても構いません。というのは、出願日の日付が出願書類に記載されていますから、それがずっと記録として残っていくからです。到着日は関係ありません。

実際、紙ベースで出願すると到着してから(違う作業部隊のところで)出願書類等を電子化しますので、実際に審査する人のところに(電子化された書類が)届くのは約3週間後くらいです。ですから速達で1日くらい早く到着しても一緒だと思います。もちろん先願主義ですから不安な人は1日でも早い速達をお薦めしますけど。

送付先は下記のとおりで構いません。
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〒100-8915
東京都千代田区霞が関三丁目4番3号

特許庁長官 殿
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で大丈夫です。

※念のために封筒の左端に赤字で「商標登録出願書類在中」と書いておいてもいいかと思います。

万が一がありますから、「簡易書留」で送付しましょう。証拠が残ります。
簡易書留の郵送料なら速達なしで約500円未満で可能です。

出願したらあとは待つだけです。

出願後に届く書類・・・葉書

出願書類が届いたら特許庁から審査スタートしますという意味だと思うのですが、出願書類に出願番号が付与されましたという通知書が届きます。(葉書)

「出願(申請)番号通知」と記載されています。

自分で(適当にというか、自由に)採番した番号とは別に、正式に特許庁が受け付けた出願(申請)番号が決まりましたよ、という通知です。

次のような感じの内容です。
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識別番号     〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
出願(申請)日  平成〇〇年〇月〇日
受付日      平成〇〇年〇月〇日

整理番号     2016-003・・・自分で決めた(採番した)番号
受付番号     〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
出願(申請)番号 商願2016-〇〇〇〇〇〇〇
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これから後の書類上の件別番号は、すべて「商願2016-〇〇〇〇〇〇〇」とこの時点で決まった番号によってことが進んでいくことになります。

つまり、何か問い合わせがあった時などは、あなたが出願した「〇〇〇(ネーミングなど)」ではなくて、商願2016-〇〇〇〇〇〇についての質問ですとか、連絡用の書類です、という形で送られてくる、ということです。

同じような時期に複数の商標を出願していると、自分でちゃんと管理しておかないとどちらの番号がどの商品名・ブランド名のことか、ということが曖昧になってきます。間違えないようにしてください。

一つしか出願していないというのであれば問題ありません。

出願後の審査結果がOKなら登録査定通知が届きます

こんな感じの書類が書留で送られてきます。バンザーイ!ということになります。登録できますよ、といういわば合格通知のようなものです。

登録査定通知イメージ画像

この書類を受け取った日から30日以内に登録料を納付して正式に登録手続きをしてくださいね、という通知です。

商標登録時の注意点

特許庁とのキャッチボールで進めていくことになりますが、相手(特許庁)から指定された期限までに粛々と手続きを進めることが大切です。うっかり失念、ということで台無しになったらほんともったいないです。

私はこれでもかなりの商標を登録してきましたが、仕事の追われて手続きをそのままにしておいたために「あわや」という冷や汗モノの出来事や、うっかりでの更新手続き失念ということも経験しました。

詳しくは 期限内手続き失念で出願却下処分となりかけたケース を参照ください。

いずれにしましても、期日管理だけはきっちりと行っておいてください。商標の要件的なものを満たしていなくて登録できないのであればスンナリとあきらめがつくかも知れませんが、ついうっかりで不可となった場合にはずっと後悔することにもつながります。

※(原則的には)登録査定の通知が届いてから、受け取った日から30日以内に登録料を納めないといけないのです。
登録査定の通知書にはちゃんと

注意:この書面を受け取った日から30日以内に登録料の納付が必要です。

【出典:登録査定の通知書】
と記載されています。

登録査定(出願申請OK)時の商標登録料納付書の書き方

登録査定の通知書が届いたら(できるだけ失念を避けるために)早いタイミングで登録料を納めることをお薦めします。私は一回失念したことがあります。さらに更新の時にも失念したことがあります。苦い実体験です。(苦笑)

下記のような商標登録料納付書を作成します。

商標登録料納付書イメージ画像




登録料納付書には押印不要です。あとは、正式な登録証が届くのを楽しみに待つだけです。
届いたらちゃんと期日管理をしてください。5年とか10年というのはあっという間です。

まとめ

商標登録の出願(申請)をしてすぐ1、2ヶ月で審査、OKとなるものではありません。
一つの事例ですが、私の最近の商標登録の場合のカレンダー的なものをお示ししておきたいと思います。

平成28年11月2日 出願(申請)日・・・この日付で出願書類を作成して、同日簡易書留で送付
平成28年11月4日 受付日・・・たぶん特許庁に届いた日
平成28年11月21日 出願(申請)番号通知の発送日
平成29年3月14日 登録査定書類の起案日(特許庁作成)・・・登録OKということ
平成29年3月24日 登録査定通知書の発送日・・・たぶん翌々日くらいには受取ることになります
この書面を受け取った日から30日以内に登録料の納付が必要です、との記載あり。

※この時の登録査定通知書の発送日を意識しておいてください。後日、期限経過の話の時はこの日付も関わってくるからです。(別記事参照)


出願(申請)から何もなくて3、4ヶ月は審査終了・OKまで期間を要しています。いろいろと注文がつくとさらに期間が延びることになります。

先願主義ということもありますが、実際に商品名を商標登録して発売するとなると登録済みのマークや「登録商標」といった文字をラベルやパッケージなどにデザインすることもあります。
登録OKとなることを仮定して、見込みで発車する(商品製造・発売する)わけにもいきません。やはり、早めの対応が大切だということになります。



実は、表記のケースなのですが・・・

私のうっかり失念から大失敗をしたケースでもあります。(というか最後は奇跡的なことになるのです・・・)
いつの間にか忘れていて30日以内の納付をしなかったのです。

そしたら・・・せっかく登録査定(OK)通知がきていたのに、出願却下の通知が届いてしまいました。
ただ、大ドンデン返しで救われる形になるのですが、この体験は別の機会(記事)にて取り上げました。

こんな体験は普通の人では絶対にあり得ないと思います。ぜひ、参考にしてください。(苦笑)

⇒ 最終的には 期限内手続き失念で出願却下処分となりかけたケース はこちらです。

いずれにしても、みなさんはせっかく商標登録出願して登録査定(審査OK)となったのに期限の失念等から取り返しのつかないことが発生しないように期日管理、スケジュール管理は徹底されてください。
老婆心からのお願いというか、アドバイスです。ほんともったいないですよ。